STARヒーロー★



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ぷ…くっ、ふっ


あたしの前から堪えたような笑い声。

目の前の親友・里奈。
あたしと違う、染めた茶色の髪が小刻みに揺れる。


肩を震わせ、ちらりとあたしを見る。


「ぶはっ」



…ひどくないですか?



「笑うなっ」

「いや、だって…さっきあんたヤバかったわよ」



あたしの寝言のことらしい。


「なんて言ってた…?」




昨日松崎に言われた言葉を思い出す。


『正義のヒーローってさあ、やっぱ秘密主義?ってゆーの?正体とかばれたら駄目だめじゃん?だからー、

ばれた奴借金3倍ね!』






サーと青くなる。

なぜ3倍!?2倍じゃなくて!!


やばい。
事によっては確実にヤバいかも。


なんか口走ってなかったらいいけど…






「なんか『誰が子供だボケー!』って…ぶはははっ」




さ…最悪だ…


なんでよりによってそこなんだ…



がっくりと机に頭を付ける。




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