記憶 ―砂漠の花―[番外編]
◯タビのご挨拶◯
◯タビのごあいさつ◯


こんにちわ、なの。


アタシは、タビ。

サザエルのリオンという名のご主人様をもつ、黒猫よ?

ご存じだったら嬉しいわ。


でも、きっと…
ここに読みに来て下さった皆様は、アタシの事も覚えていてくれたわよね?

……ね?


あの悲しい出来事から少し時間が経って、

……ダメよ、
思い出したら泣いちゃうからッアタシ。


小さかったアタシも少しは成長したのよ。
体だって大きくなったし、爪だって伸びたわ!


そして、
にゃんとッ…


ぅにゃ…
……今のなし、ね?


――なんとッ、


舌ったらずのアタシが、ちゃんとお話出来るようになったんだから!

たまに、興奮すると『にゃ』は、出てきちゃうけど…。


だから…

だからね?


あの日に、うまく説明出来なかった、アタシの大冒険…

話したいの。
今なら、うまく話せるの。


…もう、
遅いのは分かってるけど…。


それに、
アタシがこんな事を思ったなんて、知られたら…、
怒られるかもしれないけど…


でも、
これが『真実』だから、
しょうがないにゃッ!

『嘘』は、いけないんだもん。


あの日に、ワープにゃッ!!


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