ダンデライオン~春、キミに恋をする~

24日って

クリスマス……イヴ?


キュって握られた手が、ジンジンして。
緊張のあまりジワっと汗ばんでくる。


あたしの手を引いて、少し前を歩く響。

黙ってしまったあたしに気付いて、響が振り返った。



「あ、もしかして予定入ってる?」

「えっ? ううん!ないよっ、ないない!予定なんて入ってないっ」



ハッとして大げさに首を振って見せる。

そんなあたしを見た響は、驚いたように一瞬目を見開いて、それからクスクス笑った。



「はは。 予定ない事自慢してるみたい」

「……え?」



ガーーン

笑われた……。



だ、だよね。
せっかくのイヴなのに、寂しいヤツだよね……。


でも。

いつもなら、沙耶たちと過ごしてたんだけど。
今年はほら、みんなあたしに気を使ったというか……。

彼氏がいるんだからって。



ん?
あれ? だけど。

響はあたしに予定入ってたって別にって思ってたってこと?



ううっ
それはそれで、ショック……。


あーダメダメ!
こんなことで落ち込んでたらダメだって!

そうだよっ

せっかく響から24日の予定を聞いてくれてんだ!

いいチャンスじゃん。

よ、よし!
ここはあたしから……。


あ、あたしから誘うぞ。
がんばれ、あたし!


心の中でひとり気合いを入れ直した、その時だった。



「ぶはっ」



え?



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