ダンデライオン~春、キミに恋をする~


「見た目チャラいけど、首席で入学してきたんだって聞いたよ」

「わーお。頭いいんだ」


沙耶がばっちりメイクの瞳をさらに大きく見開いた。


ふーん。そうなんだぁ
残りのおにぎりをもぐもぐ。


って……しゅ、しゅ、しゅしゅしゅ首席!?
学年トップ!!?

見えない……。
ギャップありすぎ。

てか、人は見かけで判断できないな……。



ふたりの会話をポカンと聞いていると、再びゆっこたちの視線はあたしへ向けられた。


うっ、まだ続いてる?



「で。ほんとのことはどーなの?」


ビク!


「告られてたりして」


ビクビク!



「あーっ!」



耐え切れずにガターンって思い切り立ち上がった。

その勢いで、椅子が物凄い音を立てて、後ろへさがる。

一瞬シンとなった教室。
クラスメイトの視線が痛い……。

ゆっこものんちゃんも、沙耶もぎょっとしてあたしを見上げてる。

ひえええ。



「あ……あたし、ジュース買ってくるよ!みんなのぶんも買ってくるから待ってて」


広げていた弁当箱を慌ただしくしまうと、鞄から財布を取り出して、逃げるように教室を飛び出した。


< 306 / 364 >

この作品をシェア

pagetop