恋人はトップアイドル
Rのサイトへ飛ぶと、トップ画面がフラッシュになっていた。

なんだろう?

フラッシュ画面から、次々と文字が飛び出す。

『R、ついに全国ツアー決定!!!』
『そしてなんと!!』
『ファンへの感謝の気持ちをこめて!!』
『全国ツアースタッフ、公募決定!!』


全国ツアースタッフ、公募??
一瞬、目が点になる。

すると画面が映像へと切り替わった。

『はーい、みんな見てる?優太だよー。Rにとって初めての全国ツアー、みんなと一緒に楽しみたいと思ってるからよろしくね!』

優太がかわいい笑顔で、手を振った。
すると画面が切り替わり、隼人が映し出される。

『まぁ、見た通り。体力あるやつ、あと本気なやつ募集!』

隼人が人差し指をカメラに向けた。
また切り替わる。次は悠だ。

『ファンの子たちとなにか一緒にできれば、と思ってたから、こうゆう機会は・・うん、嬉しいね。ただこれは、仕事だから。俺達と一緒に、本気で仕事したいと思ってくれるひと、大募集です!本気なら全然カモンだよー。会えるの待ってるからね!』

悠はさすが紳士的だ。
最後は・・、やっぱり輝だ。

私はドキドキしながら、画面の中の輝を見つめた。

『最高のものが出来れば、俺は誰でもいいよ。』

やっぱり輝は、カメラを見ない。ちゃんと見る時もあるけど、大抵斜めを向く。

『チャラい気持ちで応募してくんな。本気でやれるなら、俺は何も言わないし。まぁやるからには、とことん楽しも。
半年、よろしく。』

輝が最後にカメラに向かって、意地悪く笑った。

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