恋人はトップアイドル
何せ私には、生徒会がある。受験は心配ないにしても、生徒会でかなり時間をとられている今のうちは、なかなか厳しかった。

多分、18歳以上ってことは、結果的に高校生がダメってことだよね・・・。

でも私は、なんとしてでもこれに応募したかった。

Rと仕事ができる機会なんて、これを逃したら一生ない!

それに、毎回Rのコンサートに行くたびに思っていた。
幻想的なステージ。
Rのメンバーが空を飛んだり、ステージが動いたり。
いきなり火がふいたり、水が湧いたこともあった。

あんなに目の離せないステージを、どうやって作っているのか、すごく興味があった。

なのに・・・。


自分が高校生であることに歯痒さを感じる。まだ未成年なんだ、と、子供なんだ、と、だから無理なんだ、と言われているようで、気分が悪い。

高校生であれ何であれ、やろうと思えば出来るはず。


どうしても、やりたい!


やりたい、というより、輝に会いたい、という気持ちが大部分を占めている気もするけど、私は勢いで応募ページを開いた。

そして、勢いに任せて、歳を一つサバ読んでしまった。

職業を、大学生、と設定する。大嘘だ。でも行く大学はもう決まっているから、あながち嘘じゃない。(そういう問題じゃない)

「これで、よし。」

嘘をついたことに、多少罪悪感はあるものの、私は応募ボタンを押した。

『ご応募、ありがとうございました。』

画面にそんな文字が映し出される。


もう、後には引けない。



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