雪がとけたら








……………


「見て、また取れちゃった」


「また取れたのかよ。お前扱い雑すぎ」


「そんなことないもんっ!ね、着けて」


「しょうがねぇなぁ、貸せ」


「今日友達に言われちゃった。あんた、悟子でしょって」


「俺だってしょっちゅう言われてるよ」


「あははっ、でも誰にも言ってないよ?なんかドキドキしない?秘密の恋愛みたいで」


「気付いてる奴もいるだろ」


「でもいいじゃん。秘密の暗号っ。この2つのストラップが存在してる限り、あたしと雪ちゃんの恋は永遠なんだよ。」


「永遠ねぇ…」


「あっ、馬鹿にした!?」


「してねぇって。はい、繋がった」


「ありがとっ!…もう取れない様にしなきゃ」


「取れてもいいけど、無くすなよな?」


「無くさないよぉ。雪ちゃんこそ無くさないでよね?」


「俺は悟子みたいに雑に扱ってねぇもん」


「ひっどー!無くしたら本当に怒るからね!?」


「はいはい。永遠の証だもんな?」


「そうだよ、二人だけの永遠の証なんだからっ!」











……………







< 58 / 300 >

この作品をシェア

pagetop