スイッチ
「なんだ、違うのか」 考えてみても当たり前だった。父と別れて16年、今頃になって連絡など来るはずもない。 「不幸の手紙?」いきなり母が背後で呟く。 「ぎゃっ!そ、そうみたいよ、これ」母はその手紙を懐かしい物でも眺める様に、ゆっくりと読んで、「楽しみだね」と言って笑った。
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