片思い?両思い?


「ご、ごめんなさ・・・」

怒っちゃった?

日向先輩・・・怒っちゃった・・・?

嫌われちゃう?

・・・やだやだ・・・。

「茜・・・そんな顔すんなよ・・・」

え?

「今日は・・・もう、やめておこう」

「な・・・んで・・?」

「3人で教えたから・・・詰め込みすぎたろ?集中力もそんなに続かねーよ」

「で、でも・・・」

「送ってくから・・・今日はもう帰った方がいい。・・・準備して・・」

私が掴んでる腕がするりと抜けて・・・「はぁ」とため息を吐く声が聞こえた。


・・・呆れちゃったんだ・・・私が馬鹿だから・・・せっかく教えてもらってたのに、ちゃんと聞かなかったから・・・。

泣きそうになるのを我慢して、教科書やノートを鞄に詰め込む。

帰ろう・・・これ以上困らせたら本当に嫌われちゃう・・・。

私は準備が終わると、

「か、帰ります」

立ち上がって、ドアのほうに向かう。

「あ、待って・・おく・・」

「お、送ってくれなくて大丈夫です・・・」

「え・・・ちょ・・・」

ドアノブに手をかけて開けようとしたとき

「待てって」

腕を掴まれた。

ぐいっと日向先輩の方に体を向けられる。

「茜・・・どうし・・・た・・」

先輩の顔を見たら・・こらえていた涙が溢れる。

「これ・・・これ以上・・いたら・・き、嫌われ・・ちゃ・・・」

言い切る前に・・・唇を塞がれた。

・・・なん・・で・・・。









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