片思い?両思い?


おとなしく待っていれば良かった・・・だけど私ははやる気持ちを抑えられずに日向先輩の教室に向かった。

部活が始まって、部活の無い人は帰っていたから、人はあまりいなくて、2年生の教室に行くのもあまり抵抗がなかった。

日向先輩の教室の前に来ると、中から声が聞こえた。

「・・・おねがい・・・」

私は教室を覗いて・・・固まった・・・。

教室には2人。

1人は日向先輩。

もう1人は早苗さん。



2人は・・・抱き合っていた・・・。



「お願い日向・・・そばにいて・・・」

泣きながら言う早苗さんを

「・・・早苗・・・」

日向先輩は・・・少し切ない声で抱きしめている。


私は少しずつ後ろに下がって・・・教室を離れた。

・・・どうしよう。

・・・どうしたらいい?

『日向先輩は裏切らないわよ・・・』

ねぇ理沙。

信じていた人が、他の女の人を抱きしめてるところを見ても・・信じないとダメ?

あれは・・・何かの間違い?


日向先輩の気持ちは私には・・・もう無いのかな・・・。


もう、前のように仲良くすることはできないのかな。

私に訪れた幸せの時間は・・・もう、終わったのかな・・・。





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