片思い?両思い?


「暁とね、舜君の誕生日に誕生石の入ったピアスをプレゼントしたの」

「舜が欲しいって言ってたからさ・・・それが両方なくなってて・・・舜の私物の中には無かったから、きっとミクちゃんにあげたんだろうって・・・」

「それで、納得させたんだけど・・・結局ミクちゃんは見つからなかったんだよね・・・」

「不思議な話よね・・・」

未那さんが言ったその後、聡さんの目がキラーンと光った。

「・・それは、きっと・・・宇宙人よ・・」

「宇宙人!?」

思わず反応してしまった・・・。

私の反応に「あ!」と、言う顔をする大人6人。

「そうよ・・・きっと舜は宇宙人に連れて行かれたのよ・・・」

「いや、俺と純と母さんで看取ったし・・・」

「暁、それは素人の考え方よ」

「お前はプロなのかよ?」

「・・・当たり前のコンコンチキよ!」

「・・・誰だよ・・・」

もはや・・大人のやりとりではない・・・。

「魂よ・・・」

「魂?」

「そう、舜は宇宙人に魂を取られたのよ!」

聡さんは両手を広げてるけど・・・。

洸一さんがチョップ!をする。

「アホか。舜は病気で亡くなったんだよ」

「違うの!違うのよ!それは表向き。裏では・・・「はいはい、妄想終わり」

聡さんの暴走を止める洸一さん。

「キー、洸一のばかぁ~」

・・・これって、コントなの?それとも素?

純さんと未那さんと香奈枝さんは・・・呆れてる。


「高校のときからこの3人のやり取りは、全く変わらないのは何でだろうな・・・」

翔太さんが初めて口を開いた。

「・・・アホだからよ・・・頭はいいけど、中身がアホなのよ・・・」

未那さんは呆れ顔で言った。






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