片思い?両思い?


「良かったな、円」

兄貴が小渕の頭を撫でてやってるのを見て・・・ムカ。

円とか言ってんじゃねーぞ!

茜さんをみると・・・ちょっと困った顔をしていた。

絶対イラッとしてる。

俺と目が合うと、困ったように微笑んだ。

だから俺もちょっと笑ってみせた。

「おい・・・こら・・・見つめ合ってんじゃねーぞ」

どす黒い兄貴のオーラにビビる俺たち・・・。

「じゃあ、やかせるような事してんな、馬鹿兄貴」

「え?夕陽君やいてくれたの?」

嬉しそうな顔すんな。

「うっせぇ、馬鹿小渕」

「ひど~い」

「ひどくない。お前のほうが酷い」

「・・・茜さんには絶対そんなこと言わないくせに・・」

「当たり前だ。小渕と茜さんを一緒にするな」

「ひどーい・・・そんなにはっきり言わなくてもいいじゃん。夕陽君の馬鹿!」

「ああ?馬鹿はおまえだろ?」

「なによ~」

「なんだよ」


俺たちのやりとりに

「もう、俺たち行くから・・・」

呆れ顔の兄貴。

茜さんはクスクス笑っていた。

そんな茜さんの手を引いて、自分の部屋に入って行った。



茜さんに笑顔が戻って良かった。

「小渕、俺たちはどこか行くか?」

「え?なんで?」

何でって・・・気を利かせろよ。

「なんで?じゃねーよ。兄貴たちを2人きりにさせてやりたいからだろ・・・鈍感女」

「うっさいなぁ・・・・鈍感は夕陽君だって同じでしょ~」

「・・・口のへらねー女」

「口が減ったらおかしいわよ・・・」

可愛くねぇ・・・・。

それでも、手を繋いで引っ張ると・・・プッ。顔が真っ赤だな。

口は素直じゃないけど、態度は素直な小渕は・・・可愛いよな。




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