片思い?両思い?


そんなある日の昼休み、理沙がニコニコして教室に入ってきた。

「どうしたの?なんか機嫌良いね」

「ん?今さ告白されたんだけど」

「・・・また?」

「それが、1つ年上の先輩でね・・・日向先輩と大親友らしいんだ」

「ええ!」

羨ましい。

「これを機会に、友達にまで昇格させてあげるね」

私の肩に手を乗せる。


は?

はい?

「私・・・?」

「そうよ」

得意げに私を見る。

「ぐだぐだしてるんだったら、私がキューピッドになるわ」

「あ・・・いや・・・あの・・・」

日向先輩彼女いるし・・・。

私なんか絶対彼女になれないし・・・。

でも・・・友達ならなれるかな・・・。

友達まで行かなくても・・・知り合い程度に・・・挨拶できる程度くらいで・・・存在を知ってもらえればいいかな・・・。

どんどん弱気になる。

「放課後一緒に帰る約束したからさ、探りいれてみるわ」

・・・探偵ですか?

「でも、理沙、ノブ君は?」

「ああ、この前喧嘩別れした・・・言ってなかったっけ?」

「ええ!?聞いてない~・・・理由は?」

「・・・二股掛けてたのよ・・・ノブのくせに・・・」

理沙って顔は可愛いのに、Sキャラなんだよね。

「私の女王ぶりにはついて行けないってさ!チクショー」

・・・怖い・・・理沙怖いよ・・・。

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