××型の彼!
彼女の崩れ
『綺袮。』
「…何?」
『今日、一緒に帰るだろ?』
「…そんな気分じゃないから。」
次の日、私は康平を避けました。
でも、まだ別れるとは告げられない。
だって、まだ康平の口から聞いてない。
…なんて、いまさら縋る私。
情けない…。
浮気、されたのに、なぁ。
今でも、後ろから追い掛けてきてくれるんじゃないかって。
綺袮だけが好きだって言ってくれるんじゃないかって、期待してる自分がいるの。
昨日、自分の部屋で泣きながら考えたよ。
目が腫れて、朝大変だったんだから。
ばれないように俯き気味で話したけど、きっと、康平は気付いてる。
他人に気を使っちゃうもんね。
鋭いもんね。
優しいもんね。
誰にでも厳しいけど、誰にでも優しいんだよね。
「大好きだよ…。」
別れなきゃ、いけないかなぁ…?
こんな私の崩れ、気付いてる…?