求愛ラバーズ
堂々とこんな話するなよな……。




なんていうか………醜いな。





否定するわけじゃないけど、その気満々な態度だったら避けられるんじゃないか?





「私、新名課長が気になるんだよね。」


「新名課長爽やかだよね〜。目が合うだけでドキドキする。」


「そうなのっ。それにあの笑顔!痛いぐらい胸がトキメクのよぉ。」

「スタイルもいいのよね〜。スーツが似合う男ナンバー1よね。」





営業課の新名くんは若干26歳にして課長になった男。





契約や商談を失敗した事がないという強者で、営業課の部長より有能だとか。





その話は社長にも、会長にまでも知れ渡り部長昇進の話が出ているらしい。





挫折と言うモノを知らないのか、羨ましくもあり憎らしくもある。




ルックスもスタイルも何もかも完璧な新名くんだが、浮いた話が一つもない。





「私ね、高杉さんが気になるの。」

「高杉さんって24だっけ?」


「23よ。年下だけどそんな感じしないのよね〜。」


「あー!わかるわかる。年の割りにクール過ぎない?いつも無表情だし。私はタイプじゃないかな〜?」



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