求愛ラバーズ
それもあってか、この日の女性社員の仕事率は非常に高い。





今日の分の業務なんて言ってるけど、この日だけはいつもの2倍の仕事をさせられてるなんて気付いてないみたいだ。





「戸高さん、今日のパーティーに葛城さん来るんですか?」


「ああ、来るって行ってたぞ。」


「やっと会える〜。葛城さんって先週退職したんですよね。」


「ああ。」


「中途半端に辞めましたね。」


「31日付けだが、有給消化してんだよ。お前はさっさと仕事しろ。」





葛城さん……もう、辞めたのか。




今日のパーティーで会えるのは嬉しいが…話す事は出来ないんだろうな。





昼休みも終わり、午後の業務に入ったところで戸高さんは社長と出て行った。





ここでいつものお喋りタイムが始まった。





「今日のために新しい服買ったの。」


「私もー。なにがあるかわからないしね!」


「そうそう!あまり関わらない部署とも関われるし、部長は無理かもしれないけど主任や課長クラスは狙えると思わない?」


「夢は逆玉よね〜。課長クラスって若い人揃ってるし、お酒が入ったら人間変わるしね。」




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