ボクがキミのおとうさん。
それから10分くらいたった頃かな……目の前にあるドアの中から声がしたんだ。


「お前みたいな奴を中に入れる気はない。早く帰りなさい」


それが悔しかったボクは、そこで精一杯自分の気持ちをぶつけたんだ。


「大事な人が頑張ろうとしてるんです!今帰る訳にはいきません!」


ボクは半分意地になってたんだろうね。


声が大き過ぎて、他の家の人まで出て来たよ。


すると目の前のドアが開いた。


「恥ずかしいから中に入りなさい」


やっと話ができる。全身の力が抜ける感じがしたよ。


そこでボクは二人の結婚を認めて欲しい事、キミのお母さんに会って欲しい事、そして悪いのは全てボクだって事を話した。


おじいちゃんはボクがちゃんと会いに来るのを待ってたんだって。


ボクはやっぱり子供だったんだね。そんな気持ちを裏切り続けていたんだ。


ボクたち二人はこうして、ちゃんとした夫婦になれたんだ。


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