指から滴る雫のあとは、君の涙

涙は出たくないときにあふれだす。

鈴音side




帰りは胡桃を教室まで迎えに行ってしまいそうだった。




俺、かなり胡桃のこと好きだな……。




目的地に着いてインターホンを押した。




「いらっしゃい」




リサさんらしい大人びた服。



綺麗な顔立ちに完璧なスタイル、胡桃が憧れるのも無理ないか。




家に入ると前とは若干雰囲気が変わっている。




「気づいた?模様替えしたのよ」

「そうですか」

「どう?私にぴったりでしょ?」

「まあ――…」




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