運命の恋~先生を抱きしめたい~
真理子さんの部屋に通してもらった。


「真理子さん・・・・
私はどうするべきなの?」


そう話しかけて見た……


「知っているんですって……
全部……知ってて先生は
それでも先生は結婚してくれようとしてる
これは同情?
それとも愛?
彼は優しい人だから……
きっと何も知らない振りをし続けて
私を守ってくれる……
わかってるから辛いの……
そこに同情があったら……
先生はきっと私を大事にしてくれるけど
それって本当は
先生を縛り続けることに
なるんじゃないのかな
そんな生活って
本当に先生を幸せにしてあげられるのかな
私は先生を幸せにしてあげたかった
真理子さんを失って
悲しむ先生を抱きしめたかった
なのに・・・・
私だけが抱きしめられるんじゃ
違うの・・・・・
そうじゃない・・・・
理屈っぽいこと言ってるのは
わかってる……」



カギを真理子さんの机に置いた。


「真理子さんから
先生に返してあげて・・・・・
真理子さんにならわかってもらえるよね」


涙がポロリと落ちた。

< 370 / 427 >

この作品をシェア

pagetop