MY プリンセス





あのあと、ギリギリで間に合って入学式を終えることができた。



「ねぇ、あんた。
どこの中学から来たん?」


教室の机で、ぼーっとしていると不意に声をかけられた。


「ん、え?あたし!?」


驚いて、声のする方を見ると一人の女の子が、あたしの顔を覗きこんでいた。


「あんたや、あんた」


「あ…、えと、白国中学から…」


「ふーん、白中かぁ。えらい遠いとこから来たんやね」


ふんふんと腕組みをしながら少女はうなずいた。



「うちの名前は城田夕夏。山仲中出身やねん」


「雨森結衣です。よろしく」


「うん。よろしくっ。うちのことは夕夏って呼んだってや」


「あたしのことも結衣って呼んでね」




夕夏。はじめてのお友だちができました。


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