恋色想い
ポツンと立った外灯と、寂しそうに置かれたベンチの下に、ぼんやりと人影がみえる。
じっと、立っている人影に、私はそっと声をかける。
「…颯?」
人影は、ゆっくりと私の方に向き直った。
「碧…衣?…来て、くれたんだ。ありがとう…。」
心なしか、声が震えているように聞こえる。
「…来いっていったの、颯じゃんか。」
「…そうだったな。」
くすっと笑う声と共に、外灯に照らされた颯の顔が見えた。
懐かしさと、愛しさに、胸がいっぱいになる。
苦しくなる。
泣きたい衝動に駆られたけど、ぐっとこらえた。