スーパーマン



「…ったく、本当にくだらない。そんな托人が好きなら、遠まわしに亜実子に嫌がらせするんじゃなくて本人に言えば」

「あなたなんかにわからないわよ!!」

「わかりたくもないね」



吐き捨てるように言うと、1年の傲慢な態度がとうとうお気にさわったらしい。

なぜか5人のうちの2人に腕を掴まえられた。



「何する気」

「そこ、出入り口だからどいてもらおうと思って。ついでに、その生意気な口を二度ときけないほど痛めつけてあげようかしらと思って」

「冗談。あんたらなんかに私がやられるとでも…」

「…私たちには無理でしょうね、でも……」



しゃべってる女の背後で、ひとりがケータイを取り出して誰かに連絡を取っていた。

そうすると、その連絡を取っていた女はケータイを耳から離し、うなずいてニヤッと笑ってこう言った。



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