姫密桜

甘い囁き

槇の誕生日・・・

槇は、彼女と過す。

私は、早起きしていた
けれど、部屋から出て
行くことを避けた。

槇の誕生日には誰よりも
早く、『おめでとう』の
言葉が言いたくて

私は早起きして
眠っている槇の部屋を
何度もノックする。

寝ぼけた槇が、部屋を
開けると、私は

『おはよう』の代わりに

『おめでとう』を言う。

槇は、寝ぼけた目を擦り
口角を上げて、微笑んで

『ありがとう』と言って
くれた。

その微笑が、可愛くて
私は、毎年毎年
繰り返していた。

槇にとっては迷惑な話
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