姫密桜
だけど、今日は
どうしても、槇に
逢いたくない。

彼女と出掛ける為に
いつも以上にお洒落で
かっこよく極めている
貴方を見るのは
正直、辛い。

部屋の中、外の音が
聞こえないように
ヘッドフォンから流れる
音で耳を塞ぐ。

ロックの重低音が
歪む音が心地よい。

熱く、騒ぐ胸は

音楽のせい・・・

本当は違う・・・

焼け付く嫉妬のせい。

槇の事を忘れて

このまま、音の海に
溺れていたい。

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