姫密桜
「どうして・・・
 
 知ってるの?」

「知っていて、チグサ
 お前に逢いに行かなかった
 俺を、どうか許して・・・」

永次の瞳から、涙が流れた。

その瞳・・・

梓の瞳に、とてもよく似ている

どうしても・・・

彼女にだけは渡したくない。

その想いは、何年もの月日を
超えて、私と彼女の胸に宿る。

願いは、ひとつ・・・

愛する人の傍にいたい。

愛する人に愛されたい。

ううん

愛する人の愛が例え

自分に無くとも

貴方が欲しい・・・

マキが欲しい・・・
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