姫密桜
「ほらっ
 一緒に食べよう
 うまいぜ」

「うん、ありがとう」

那智の笑顔は、とても素敵で
不安な想いを抱える今の私
には、眩しすぎるよ。

半分よりも、少し大きめに
千切られたパンを、私は
大きな口を開けてかじった。

「おいしい」

昼食を取り終えた私は
和歌子と一緒に女子トイレ
へ向かう。

遠くに見える姿に、私は
立ち止まる。

そう、そこには、槇が
西さんと折口さんと一緒に
立ち止まって話をしている
姿があった。

「マキさん」

和歌子は声をかけ、手を振る

折口さんは、私を見て
露骨に嫌そうな顔をした。

それは、きっと
今の、私の表情と同じだろう

「どうして・・・」

私は見つめる、彼女の手には
私のお弁当・・・
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