姫密桜
「着替えたら出かけよう
 
 二人きりになれる 
 場所に・・・」

私は黙ったまま、頷いた。

それぞれの部屋に

脱ぎ捨てられた洋服・・・

脱ぎ捨てられた制服・・・

本当は今すぐ抱き合いたい

その気持ちを着替えた洋服
に包みながら、私達は手を
取り、家を飛び出す。

槇の手が私の手に触れる。

一秒でも早く
二人きりになりたい。

一秒でも長く
二人きりでありたい。

「マキ

 貴方を愛してる
 
 マキは・・・?」

「お前を愛してる」

この気持ちは、本物だよ。
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