姫密桜
分かってるの
分かっているけど
自分を止める事、できない。

貴方への愛は溢れる。

下校時間・・・

校門の前に佇むのは、梓。

その姿は、西と話しながら
歩いてくる槇には見えない。

槇・・・

貴方と話したい

貴方に触れたい・・・

そんな梓の腕に触れる手。

「ちょっと来い」

触れたのは、那智の手。

梓を無理やり、急ぎ足で
その場所から引き離し
路地へと連れて行く。

「痛い、痛いよ
 放して
 放してったら」
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