先輩の背中
『卒業生、入場!!』
ついに卒業式本番。
泣いちゃうから、もう先輩を見ない。
そう決めたはずなのに、目は先輩を追ってる。
そんな自分が嫌になる。
先輩は今日はこっちを見てくれてない。
そんなことにも、悲しくなるぐらい先輩のことが好きなんだ。
「南?
今日は先輩見て騒がないんだね、珍しい」
隣の莉子が話しかけて来た。
不思議そうにアタシの顔を覗き込む。
それに対して微笑むだけにしとく。
泣いちゃうから。