神様のかんちがい
「騙し合い」

☮触れないでっ



「なあ、愛海!!!!!!!!!!」

いつになく興奮している悠斗君。

「…なに?」

「伊藤って、秋本のこと好きって

マジかぁ!!!?!!??!?!?!」


ズキン…


「そ…そうみたい、だね!!」

「俺も協力していい?」

「なんで…?」

「愛海の親友だし!!
 俺、愛海の彼氏として協力したい!!」

「……」

「な!いいだろ??」

「…勝手にすればいいじゃん!!?」

「…愛海??」

「…………」

「もしかしてお前、
 こないだ無理やりキスしたこと、
 怒ってんのか?」

「……」

あたしは何も言わず悠斗君から
離れて行った。

確かに、キスしたことも
怒ってるけど、
あたしの気持ちも知らずに
悠斗君が秋本のこと言うから…。

本当のところ、
奈央ちゃんと秋本をくっつけたくない。

奈央ちゃんには協力するって
言っちゃったけど、
出来れば失敗してほしい。

って、あたし最悪だ。

あたしには、いちおう悠斗君という
ちゃんとした彼氏がいるのに。


「愛海ちゃん!!」

教室に入った途端、奈央ちゃんの声。

「もうさっそく、作戦開始ね♪」

「……オッケー!」

「まずは席替えに賭けるのみだ!!」

あたしの気持ちとは裏腹に
奈央ちゃんは、もうさっそく
やる気が入っているみたいだ。


(席替えか…)














 




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