ダンデライオン


「そういうことだ。分かったな?世話係」
「え、あ、分かりました!」
「・・・では、佳奈さんは坊ちゃんの身の回りのお世話だけして下さい」

視線を軽く落として、ふう、と小さく息を吐く。
パカンと懐中時計を開け、現在の時刻を見て、この後のスケジュールを思い出す。

ああ、そういえば・・・。
坊ちゃんに会わせたら、啓次郎様に報告しなければいけなかった。

楽しそうに笑う坊ちゃんに、「何かありましたらお申し付け下さい」と告げ、静かに部屋を出る。
・・・きっと坊ちゃんは私の言葉など聞いていないだろうけれど。

< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ピーターパン症候群
jun*/著

総文字数/2,565

ファンタジー12ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
夢の国へ行きましょう。 私は貴方を待っていた。  
花鎖
jun*/著

総文字数/7,126

ミステリー・サスペンス28ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
君を、花の鎖で繋いであげる。 どんなに経っても、どんなことがあっても取れない鎖。 僕が、この手で君に繋いであげる。
不協和音
jun*/著

総文字数/20,482

恋愛(その他)48ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
花屋で出会った、 眉目秀麗な青年田中広樹と、ツンデレ気味高校2年生、中村沙也。 沙也の好きな人高橋直樹と、広樹と腐れ縁の宮本美咲。 広樹と美咲の大人コンビから、沙也と直樹の高校生コンビは掻き乱される!? 大人コンビの計画によって、運命は儚くも壊れていく。 それが高校生コンビによって、良いのか悪いのか。 『あなたの存在そのものが私の喜び』

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop