俺様な彼氏

すれ違い Ⅲ

長い始業式も終わりなぜかLHRの真っ只中。


ぅーん…あたしのクラスの担任って熱血系のお祭り大好き人間だから…夏休み明けなのに異常にテンションが高い…。


さすがにあそこまで熱血になられるとみんな、鬱陶しがるよ?


熱血系の先生は嫌い!!って生徒、多いけどこの先生は親しみやすく友達感覚でいろんなことを話せるから人気者。


だけど今の状態…見たら分かるでしょ?


みんなウンザリ顔だよ?


なかには机に伏せって寝てる人もいるし、ケータイいじってる人もいるし…。


真面目に聞いてる人…一人。


はぁ…。
ため息がこぼれ落ちる。


「なーにため息ついてんだよ? 可愛い顔が台なし」


と言ってあたしの頬を軽く抓(つね)って遊んでいる雪斗。


雪斗の笑顔に救われてるよな…あたし。


雪斗の夏休みに入る前より伸びた髪を少し掴んで引っ張った。


「ん? どぉした?」


疑問を口にした雪斗。


「いや〜…夏休み入る前より伸びたなぁって思って…」


所々金髪が混じっている焦げ茶色の髪。


相変わらず…似合ってるよなぁ。


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