俺様な彼氏
襟足の髪を指に少し巻き付けてはほどいて…の繰り返しをした。


だってさ…先生の話、まともに聞ける程、心広くないし?


することがないから暇だし?


それに雪斗の髪って触り心地、抜群なんだよね☆


程よい柔らかさだし、指の通り具合いいし…。


なんて思いながらボケッと雪斗を眺めていた…らしい。


言われるまで気づかなかった。


「なんか魅夜さ、夏休み明けてから俺の顔、ジッと見てない?」


………。


……………はぁっ!?!?!?!?!?


あたしが雪斗を見てる?


それはナイね。


てゆうか…


「雪斗…。 暑さでとうとう頭もやられたか…」


哀れみの瞳で見てみる。


つかソレ、完ッ璧に自惚れだね!!


心優しい誰か、雪斗を病院にでも連れて行ってあげて?


一人だと何しでかすか分かんないからね…。


「は? 『も』って何?」


他にどこがおかしいんだよ?って目で見てくる雪斗。


うん…まぁ…いいや…。


分かってなくても言うほどのものでもないしね…。


疑問には答えず、雪斗の髪に指を絡ませながらLHRが終わるのを待っていた………。


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