俺様な彼氏
…あ、そっか…。


稜をジッと見つめる。


「俺達、少しの間………距離を置こう」


え………?


目の前が真っ黒になる。


稜に言われた言葉は理解できるんだけど、心が拒絶している。


距離を…置く?


なんで?
どうして━━━?


その言葉を言った稜は来たときと同じように静かに屋上を出て行った…。


そんな………。


ねぇ、お願いだから…


「嘘だって………言ってよ…」


この言葉は誰の耳にも届かず空へと消えていった。


ペタンと座り込んだあたしの頬に…冷たい雫が流れた………。


それからあたしは………


止まることなく流れ続ける涙は…

制服を濡らしていった………。


ようやく泣き止んだ頃にはすでに日が傾き、綺麗な茜色と深い藍色が混じっている空に変わっていた━━━。


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