俺様な彼氏
〜Side 雪斗〜


今日はサボって魅夜と屋上にいた。


なーんか魅夜の隣って居心地よくて落ち着くんだよな…。


隣に寝転んで目を閉じる。


すると聞こえてきた魅夜の声。


見てないからたしかかは分からないけど…震えていた気がする。


「ごめんね?」





「ありがとう」


何のことか…分かった。


いいや、分かっていたのに一緒にいたくて気づかないフリをしていたんだ。


魅夜が俺を好きにならないってことぐらい…分かってた。


『好き』では1番になれないけど『友達』としては魅夜の1番になりたい。


これくらいの我が儘なら━━━許されるよな?


魅夜は俺が寝ているって思ってるハズだから言葉は返さなかった。


ただ………決心した。


友達になろう…って。


恋人としてじゃなく、友達として傍にいたい。


魅夜のためを思っての選択。


突き放すことを言うかもしれねぇけど…それも魅夜のため。


分かってくれるから…


ちゃんと幸せになってほしい。


魅夜を幸せにできるのはただ一人…。


もう、離すなよ?


〜Side 雪斗・終〜


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