あなたに会いに来ました


(なんでそんなに止めるの??
あ、沖田さんって天才剣士だっけ
そんな人のプライドへし折るのも
楽しそうだな♪)

誠が黒い笑みを浮かべているのを見て
周りの人は背筋が凍った

「沖田さんお願いします
明日の試合は別の人に
頼みますけどね」

「じゃあ始めましょう♪」

沖田は誠がどれほど強いのか
わくわくしていた

「ぱっつぁ~ん誠ちゃん
死なないよねぇ??」

平助はなんだか泣きそうだ
「総司も女相手にそこまでしないだろ」
2人は祈るような思いで
誠と沖田を見ていた

誠と沖田が竹刀を構えた

...ダッ

2人の視界から誠が消えた

誠は体が小さい分身軽で素早い
それをいかして沖田の頭上へ飛んだのだ

ヒュンッ
 ガッ
誠が竹刀を振り下ろす
それを沖田が難なく止める
「やりますねっ沖田さん
これを止められた人は初めてです」

「誠さんこそなかなかですね」

沖田も誠もお互い自分と
互角に戦える相手がいなかったため
本当に楽しそうだ

「ぱっつぁん、誠ちゃん強いね」

「あぁ、総司が楽しそうだもんな」


ズルッ

「え??きゃっ!!」

床に落ちた汗で滑って
誠が転んだ
そこへ沖田が竹刀を振り下ろした

(当たる!!)

誠がぎゅっと目を瞑る
しかしいつまでたっても
痛みがこないことを不思議に思って
恐る恐る目を開けると
目の前で竹刀が止まっていた

...コツン

「はい、一本。転んじゃいましたね
大丈夫ですか??」

「あ、はい大丈夫です」
そう言って誠は立ち上がった


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