監禁ゲーム~ap~
連絡が済むと、丸子を近くの椅子に座り、タバコに火を点けた。
「ふぅー。ほんま、疲れたわ。知らんふりする演技は、大変やな」
丸子の視線の先には、ダークスーツを着た男が一人。
「お疲れさまです。私もアイテムを一つ追加するのに、疲れましたよ」
「まぁ、しゃあないわな。仕事やから」
丸子はタバコを床に捨て、靴で火を消した。
「質問いいですか?」
男がそう言うと、丸子はんっ?と顔をした。
「なぜ、最後に彼を殺したのですか」
丸子は清春の方を見ながら言った。
「奴にはがっかりや。アイテム分けてやったし、ヒントを与えてもやった。だが、誰一人も助けられへん。ゴミや」
なるほどと男は頷き、どこか奥へと行く丸子のあとをついていった。


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