永愛

動揺…

ガラガラ..


自分なりに
ダッシュできた。


『おはよ』


教室を見渡すと健が一人


『あッッ!!
繭香早かったね』


健が笑って私に言った。

早かったねって


早くって言ったのは


健じゃんか…



『ダッシュできた』



『これ今日の衣装』


そう言って
うち渡してきたものは…


『大きいTシャツ??』



『あぁ』



『これだけ??下は??下に履くものは??』



『昨日先生からもらった道具にもなかったし、聞いたけど…』



『聞いたけど??』



『それだけだって』


制服の上から
Tシャツを着てみる



『膝小僧より上じゃん』



『まぁいいじゃん』


健の顔が赤くなる


『寒いよ』


本当は恥ずかしいだけ!!


『あッッ!!そっか…じゃあこれ履けば??先生から』



『ブルマ??
健ふざけてんのー』


こめかみを
グリグリして言った



『痛ぇーよ。履かないよりましだろ??』


『そっか…
履かないよりましか』



『じゃあ早めに
着替えといてな』



『着替えたら
どうしたらいーの??』



『立ち位置あるから』



『そっか』



『じゃあ着替えたら声かけて…俺レジ居るから』


ガラガラ..



そう言って出ていった。
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