天気予報は暴風のち…Love!?
駅のホームに着くと、輝くんが小さく舌打ちをした。

どうしたのかと輝くんの視線の先を辿ると、そこには藤沢愁と牧野豊。

「果穂。向こうに行こう」

「うん…」

本当に輝くんってああいうタイプの人が嫌いなんだなぁ。

どう考えても水と油だもんね。

「果穂。もうあんなのに関わるなよ?」

「大丈夫だって」

ホームに到着した電車に乗り込む時に、同じように乗り込む藤沢愁と牧野豊が目に入った。







「委員長…は浜崎か。プリント忘れたから悪いが取ってきてくれないか?」

授業中、先生の忘れたプリントの束を職員室で受け取って急いで教室に戻る途中で藤沢愁と行き合ってしまった。

昨日、輝くんに釘を刺された事を思い出し、すれ違う藤沢愁に思い切って声をかけた。

私の言葉に藤沢愁は気分を害したようで無理矢理にキスされてしまった…。

ちょっとはいい人なんじゃないかって思い始めてたのに、やっぱり輝くんの言う事が正しかったんだ。
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