天気予報は暴風のち…Love!?

・愁と果穂

「果穂」

私を呼び止める声に振り返る。

ちょうどよかった。
私も言いたい事があったんだ。


「考え直した?」

勝ち誇った顔で私を見る輝くん。

「何を?」

「あいつなんて止めて俺とやり直す事」

さも当然だと言いたげだ。

「考え直す必要なんかないよ。愁と別れるなんてないもの」

真っ直ぐ輝くんを見返して告げた。

「輝くんの言葉に不安になったりもしたけど…やっぱり愁は私が思った通りの人だった。だから輝くんに言うよ。サヨナラ」

「果穂!?」

輝くんの声を無視して私は屋上に向かう。



そこで出迎えてくれるのは私の大好きな人…プラス他一名。

「よっ!果穂チャン!」

「だから、気安く呼ぶなってーの!お前も笑ってんじゃねーよ」

「うわー…。独占欲丸出しのオトコって醜いわー」

愁に殴られた牧野くんは頭を擦りながら愁に怒りをぶつける。

「いてーな!果穂チャンにバラすぞ!」

「何言ってんの?お前」

牧野くんはニヤリと笑った。
< 58 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop