僕らの宇宙戦艦奮闘記
「ええ、宇宙から深海、火山口の中まで、その活動範囲は多岐に渡りますわ。」
答えたのは花子。
だよな・・・宇宙空間での使用を前提としているマシーンなんだから、少なくとも地球上のありとあらゆる環境には強いはずだよな・・・。
ましてやここは深海でもなければ、水深50メートルしかない、雅にしてみたらまだ『浅瀬』の海域のはずだよな・・・。
「落ち着け、祐太。バーニア蒸かして、体制を整えろ。まっすぐ立てば、視界が広がるだろ?」
『体制?まっすぐ?視界は広いよ~。海底火山も見えるよ~って、足つった!うわ、足つったよ!』
だから、なんだよ?
ロボットの足がつるとか聞いたことないぞ。
「なぁ、斉藤・・・もしかして、ホンマに助けないと、アカンちゃう?」
やっぱり、美並もそう思うか?
たかが、水深50メートルで?
宇宙でも深海でも、火山の中でも活動できるあのロボットを?
「はぁ・・・・・・・カルラ。」
雄二は、過去最大にないぐらいに大きなため息をつく。
偉い人たちが見てるんだぞ。
先生だって、下級生だって、両親だって今日は見てるんだぞ・・・。
「‥‥‥‥雄二、それはいくらなんでもやりすぎだと思う。」
だよな?
「俺だって、そう思うよ。」
でも、他に方法がないんじゃ仕方ないだろうが。
いつまでも、溺れている雅をテレビやお偉いさんの前に披露しているわけにもいくまい。
「……ピーチダックを出撃するには、臨戦モードに入るけどいい?」
「仕方ないだろう?」
「本気ですの?」
俺だって、そう思うよ。
でもな…。
『助けてぇ!雄二!カルラ!美並!お願いだよ!』
「…なんで、うちの名前が、カルラより後やねん?」
知るか!