最愛な君へ捧げる愛の詩
第1章ー出会いー
時計とのにらめっこが続い
ている。

今日はまたとない重要な日
なのに、

目の前に映る現実は、明後
日までにマシンのトラブル
に対する対策の書かれたホ
ワイトボートだ。

手帳に対策を書き写しなが
ら、僕はもう一度時計を見
た。

予定した時刻を30分も越
えている。

今日は僕と会社の同僚で親
友でもある雅樹とアポをと
った大事な飲み会だ。

主催者である僕らが遅刻で
は、話しにならない。

会社の打ち合わせが終わっ
たときには予定時間を1時
間は越えていた。

取りあえず雅樹に先に待ち
合わせの飲み屋「檜木屋」
に行ってもらうことにした。


一方、僕は会社から自宅に
帰って行くだけで1時間は
かかる。

この調子だと雅樹が着くの
が21:30で僕は22:
00に着くだろう。

入口の扉を開けると、「い
らっしゃいませ。」と店員
の声が店内に響いた。それ
に続いて回りから「いらっ
しゃいませ。」と続いた。
檜木が並ぶ廊下を突き当た
りまで進み右に曲がるとカ
ウンターになっている。カ
ウンターの後ろの棚には様
々な焼酎や日本酒が整然と
並んでいて、常連のような
おじさんがカウンターの店
員と話しを交わしている。
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