カレシ
余計な事を思い出したくなくて、あたしはまた眠りにつこうとする。
でも寝れない。
起きる気にもならない。
そのまま横になったまま。
何かの脱け殻みたい。
ボーっとしていると、またメールが届いた音がした。
のろのろとケータイを持ち上げて、ゆっくりとボタンを押す。
差出人は…恭くん―…?
ハァ…
なんて来てるんだろう
ひどいことでも書かれてるのかな
あたしはそう思うと、メールを読まずに消そうとした。
でもふと、何で恭くんがメールをくれたのか思い当たることが浮かんできた。
"遊園地のチケット返して"
きっとそーだ…
彼女と行かなきゃね…
そう思うと、消すのをやめてメールを開く。