カレシ

偽りの幸せ


あーうぜぇ…

そんなことしか考えられなかった時、

「ケータイ鳴ってるよ」

とあゆみに言われた。

「ほんとだ」

ケータイの音にも気づかないくらいイライラしてたなんて、自分でもびっくりする。


ケータイを開いてみると、メールは先輩からだった。


☆ゆいちゃん楽しんでるか?

なんや寂してメールしてまったけどやな笑
忙しかったら返さんでもえーからな


先輩からのメールを読むと、なんだかホッとした。

あたしのこと気にかけてくれてる人もいる…


そーだよね…
あゆみだってまきだってあたしのこと本気で心配してくれる親友もいるじゃん。

それだけであたし、幸せじゃん


「先輩から?」

あゆみが笑顔で聞いてきた。

「えっなんでわかった?」

と聞くと

「顔が笑ってるから」

と言われて、ちょっと恥ずかしくなった。

「あっやば、もうこんなに時間たってる!」

あゆみがケータイを見ながら言う。

「ほんとだ!あゆみバイトだもんね」

そう言うと、あたし達は店を出る用意をして、またねっと別れた。

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