だいすきだよ 短編集☆




「知らないだろ?

俺、よくお前の高校の裏道を通るんだけど。

まーよく見かける女の子がいるわけよ。」



そこまで聞いて、あたしどきりとした。

あたしが告白をすると決めている場所はたいてい裏道の方だからだ。




「そいつさ、いっつもいっつも顔真っ赤にして泣いてんの。

どんだけ悲しい奴なんだよ、っていっつも思ってた。

でも、ちょっとだけその女の子が気になった。」



あたしはさらに、どきりとした。

だって、いつも泣いてた女の子、なんてあたしぐらいしかいない。



「ある日、―――いつもはその後しか知らなかったんだけど―――

告ってる最中見ちゃったわけよ。

そしたら、まーひどい振られ方。

まぁ、年上としては声かけなきゃなーって。」



…あたしと京が出会った日―――。





< 262 / 267 >

この作品をシェア

pagetop