だいすきだよ 短編集☆
君を抱きしめたまま時間が過ぎ、下校のチャイムが鳴った。
もうすぐ先生が戸締りに来る。
でも放したくなかった。
君はちっちゃいのにあったかくて、なんだかくすぐったかった。
でもそれが何とも心地よかった。
『愛してる』
君は『もちろん、私も』と小さな声で返してくれた。
カツカツ…
ガチャン!!
近くにあった花瓶が君の身体が当たったせいか落ちて割れた。
『誰だぁッ!こんな遅くまで残って!』
『……』
『おいっ、聞いてるのかっ!?』
カツカツ…
先生の靴音は近付いてくる。