アイ・マイ上司とlove★battle


なに…、何で2人から、こんな時にまで溜め息つかれちゃうワケ…?



さすがにムムッときた勢いで、グラスに汗を掻いて残り少ないサワーを飲み干せば。



ますます大丈夫か?と言わんばかりに、2人から心配される羽目になるとは…。




「ねぇ…今日は約束してないの?」


「…うん、今日は忙しいみたい…って、アレ…?」


「りん・・・」


「なっ、なんで…かな…」


すっかり素面な涼子にフルフルと頭を振るつもりが、なぜか涙が溢れてしまって。



今度はその涙を断ち切ろうと笑うほど、イヤな考えばかりが浮かんでいく・・・




朝の輝の表情と忙しい理由を合わせれば、おバカな私でも合算つくよ…――




「それじゃあ、明日ね。元気出しなよ…?」


「じゃあな」


「うん、ありがと。おやすみ…」


あれから居酒屋をあとにして最寄駅に着くと、改札口で手を振って2人と別れた。



いくらお酒で誤魔化そうとしても、不安な気持ちは一向に消えてくれなくて。



生ぬるい風が頬を掠めるガヤガヤ煩いホームで、一人寂しく電車を待っていた時。



それまでカバンの中で大人しかったマナーモードを忘れた携帯が、突如鳴り響いた…。




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