アイ・マイ上司とlove★battle
恋愛はパワーを与えてくれるモノだけど、一気に心を沈ませてしまう事もある。
ソレでも大丈夫!なんて笑って、ただ大好きな人を信じる外ないでしょう…?
カバンから取り出して携帯を見れば、すっかり酔いを醒ましてしまう表示画面。
一定に単調な音を響かせる着信とは裏腹に、私の心はドキドキが止まらない。
とはいえ、何時までも鳴り響く携帯をそのままにも出来ずに通話ボタンを押した。
「…も、もしもし…?」
「フッ…、何で疑問形?」
たった一声でこんなにも鼓動を早めてしまうのは、輝以外にあり得なくて。
「だ、って…、ビックリして」
「ハハッ、流石の鈴ちゃんだ!」
「ひどい!」
上擦った声を悟られないようにと、平静を装って返す私を笑っているけど。
「悪かったって、…ところでまだ外?」
「え、あ、うん…」
ちょうどアナウンスが電話口にも響いたらしく、尋ねられて思わず頷けば。
「それなら、バーに居るから来れない?」
「えっ、と…、その…、行って良いの…?」
「当たり前だろ?
それとも、俺に会いたくないとか?」
「…ううん、今すぐ行くから…!」
輝は何時だってズルい…、だけど素直になれるキッカケをくれるのも彼だけだね・・・