*センパイの隣-Love for me?-
*


風が吹いていた。


空を見上げると、白い雲が悠々と空に浮かんでいる。




「美憐(ミレン)?」

後ろから、自転車が走ってきて、私の名を呼んだ。振り返ると、彼が立っていた。



「千花(チバナ)先輩。」

彼はただ微笑んでいた。私も、その笑顔に微笑む。



「一緒に行かないか?」

彼の声はいつも優しくて、温かい。


「もちろんです。」

私はにっこり笑って、彼の隣を歩いた。


雲で隠れていた太陽が出てきて、私たちを照らし始めていた。



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