素敵な片思い
さっきのコト、ちょっと根に持ってるのかなー。


あれだけ饒舌だったのに、私の好きなヒトが違うヒトだって分かった途端、


『まぁ、頑張れよ』だもんねぇ。




小玉さんは私の斜め前。ちょっと振り向いてくれたら顔見れるんだけどなー。


さっきからずっと杉浦くんと仕事の話ばっかり。


私はと言えば。前の二人の会話を聞きつつ、ありさちゃんが発表会で見つけた、他社のイケメン営業マンの話を色々聞かされていた。








「相原さん!眠なったら寝~やぁ」


・・・うわ、小玉さんが振り向いてくれた。


ドキドキしながら笑顔で応える。


「ハイ、まだ大丈夫ですよー。小玉さんこそお疲れだから、寝て下さいね?」


「せやねんなー。寝てえーか?杉浦」


小玉さんは杉浦くんの方を見て、ニヤニヤしてる。




「どーぞ寝て下さいって。助手席で寝られると、オレも眠くなるんで・・・事故ったらスンマセン」


杉浦くんも負けじと返してる。


「ア~ホ!相原さんも乗っとんねんでぇ、そんなん言うなやー。オレ寝られへんやんけ!なぁ」


小玉さんはまた振り向いて、ニコッて笑ってくれた。





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